精密化で発散するものについて

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  • このトピックには4件の返信、1人の参加者があり、最後に管理者により2022年8月13日 at 2:34 PMに更新されました。
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    • #841
      管理者
      キーマスター

        解析についてアドバイスいただけないでしょうか?
        初期構造(Qピーク)で目的の化合物が見えるのですが(全て出ているように見えます)
        しかし,構造の精密化のために計算を回すと,発散してしまい,すべての構造がばらばらになってしまいます.
        これまでに複数回,結晶化と測定,解析を繰り返しましたが,同じような状況に陥っております.
        何とか解きたいのですが,どのようなところから手をつければよいのか(何が間違っているのか,あるいは結晶の質が悪いのか),解析初心者で申し訳ありませんが,アドバイスいただけないでしょうか?
        よろしくお願い申し上げます.

         nak  2011/01/22(Sat) 11:06
      • #842
        管理者
        キーマスター
          いろいろな原因が考えられますが、まずは一般論で書きます。
          測定はうまくいっているという前提のもとで、チェック事項をあげておきます。

          まず、最初に初期構造メニューから結晶学データの編集をえらび、各パラメータをチェックします。特に「測定波長」が正しい値になっていることを確認してください。 (何かの拍子に壊れることがあります)

          次に原子のチェックですが、特に重原子に誤りがないか確認してください。
          初期の段階では全原子の温度因子は等方性としてください。
          ダンピングファクターに 1000 程度の値を入れ、下のほうにある重みはデフォルトにチェックをいれ、スケール因子も1を入力してください。
          この状態で数回精密化をおこない、徐々にダンピングファクターをへらしてみていってください。
          うまくいけば通常の解析に移行できます。

          偽対称、偽並進構造では精密化が不安定になりがちですが、その場合はまた別の対策が必要になります。

           Nemo  2011/01/27(Thu) 22:33
          • #843
            管理者
            キーマスター
              アドバイスいただき,ありがとうございます.
              あげていただいた項目をチェックしました.
              問題は,おそらく偽対称ではないかと思っており,Yadokariでは,空間群の判定で,高い対称性の高いOrthorhombicのものがいくつか候補に挙がりますが,それらを選択しますと,初期構造がばらばらになり,だめでした.P-1のまま,解きますと,構造がばらばらにはなりませんが,どんどんベンゼン環などがゆがんでいき,計算を回せば回すほど,構造が崩れていきました.
              たくさんの束縛をかけて(ナフタレン環)計算しますとうまくいく兆しが見えております.
              Yadokariの束縛のかけ方は,とてもわかりやすく,感謝しております.
              構造を見ている限りは,Yadokariが指定するようにもっと対称性の高い空間群に思えるのですが,対称性を高くするとうまくとけないのは結晶が悪いからでしょうか?
              束縛をかけて解く,という方法で良いのでしょうか?
              とりとめがない質問で申し訳ありませんが,よろしくお願いいたします.

              補足,
              >偽対称、偽並進構造では精密化が不安定になりがちですが、その場合はまた>別の対策が必要になります。
              確かに,精密化が不安定です.

               nak  2011/01/29(Sat) 13:29
              • #844
                管理者
                キーマスター
                  微妙な問題ですが…
                  まず、本当に偽対称なのかどうか、という問題があります。
                  しかし、これは、おそらく解析の最終段まで確定しないと思われます。
                  大雑把には、高対称性+ディスオーダーで解析するのと、低対称性+偽対称とは、回折強度的にはほぼ等しいものを再現できます。逆に言えば、両者を解析の序盤で判定するのはほぼ不可能です。

                  偽対称モデルではパラメータ間の相関が大きくなりすぎ、安定な精密化は困難だと思います。(*.lst ファイルの相関係数のところの表が膨大になっていると思います)
                  手としては、少なくとも序盤は高対称+ディスオーダーで解析し、終盤は偽対称モデルで、ブロック化して精密化することになるかと思います。(BLOC 命令。この場合、現Yadokari は非対応なので、手動でファイルを編集する必要があります。)

                  また、別の可能性としては、双晶の可能性があります。結晶によってはちょうど回折点が重なるような形になる場合があって判断が困難な場合があります。これは結晶の質の問題になりますが、まともに解析するよりは、結晶を慎重に選ぶほうが簡単だと思います。ピークが広がったり割れていたりすることが多い結晶の場合、特に注意が必要です。
                  また、指数づけできない回折点が多いような場合、一部の回折点の強度だけ重なっていたりしますので、再測定したほうがよいです。
                  何度か測定しているのでしたら、それぞれの測定値の一致度をチェックしてみるとよいかもしれません。ばらつきが大きいようなら、双晶の可能性が大きいかと思います。
                  こちらの対策としては、小さくても綺麗な結晶を使う、じっくりと偏光顕微鏡でチェックする、という程度しかありませんが….
                  TWIN 命令である程度はカバーできますが、あまりお勧めしません。

                   Nemo  2011/01/31(Mon) 23:03
                  • #845
                    管理者
                    キーマスター
                      偽対称か否かについてのご助言ありがとうございました.今のところ,高対称にすると全く解けなくなるので,低対称で解いております.
                      ご指摘の通り,結晶はきれいな単結晶とはいえず,結晶が板状に積み上がったようなものです.単一のものを解析した場合は気づかなかったのですが,それぞれの測定値を比較してみたいと思います.(結晶化もなかなか手強い分子でして,苦労しておりますが,小さいきれいなものを試すなどしてみたいと思います.BLOC, TWINなどはまだ手を出せないでおりますので.)
                      お忙しいところ,色々なアドバイスいただき,ありがとうございました.


                       nak  2011/02/02(Wed) 15:44
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